第十一回 冷めてもうまい?!

コーヒーは「あつあつ」の状態でないほうが温度に気をとらわれずに味に集中できると前回書いた。
コーヒーの温度にまつわる話をもう一つ。
本当は前回の話に加えようとしたのだが別立てでしたほうがわかりやすいなと思うので別にしました。
今回の温度の話は冷めてきたコーヒーの考察です。

一杯のコーヒーは最初は温かくてもだんだんと冷めていく。
美味しいコーヒーは冷めても美味しいと感じるが、適正な抽出が行われていないコーヒーは冷めたら美味しく感じない。

たとえばビールなんかは適温に冷やされていてコップで飲むと美味しいが、しばらく放置して回りの気温になじむくらいまでぬるくなってしまうと美味しく感じない。(と多くのひとは思う)
ラーメンもあつあつ(最近は冷やしらーめんなんていうのもあるが)の状態で提供されて、あれが周りの気温になじむまでさめてしまったら美味しくない。
これはある程度提供される飲み物や食べ物が、温度と味覚的味とがそろっていないと美味しく感じない。
温度と美味しさはセットである。
ビールは、やや冷えている状態+ビールの味で総合的に美味しさが決まる。
ラーメンも同様にスープの熱さ+ラーメンの味で総合的に美味しさが決まる。

コーヒーの場合はある程度切り離して考えられると思う。
まず提供された温度で一口二口飲んでみる。
そして、しばらくたってからやや冷めたコーヒーを飲む。
温度では大分変化があるだろう。
ラーメンは容量が大きいのでそこまで大きな変化はないが、コーヒーカップだとせいぜい120ccから150ccあたりだろう。
コーヒーは液体の容量が小さいので、すこし放置しただけでも冷めた感じがわかると思う。

その冷めた状態でもコーヒーを「味わう」という行為をわりとしている人が多いように思う。
最初の感じと微妙に酸味が強くかんじたり香りが出てきたり・・・

コーヒーは不思議なことに冷めてもなんとなく「味わう」という行為が成立する感じがある。
これが最初の温度から変わって、ぬるくなったラーメンやぬるくなったビールなんかだと「味わう」という行為は多くの人はしないだろう
ところがコーヒーだと一杯のカップに表現された味を、だんだんさめていくコーヒーとして味のうつりかわりを楽しむことが出来ると思う。
先にも書いたように適正な抽出が行われているきれいなコーヒーに限っての話だが。
適正な抽出がされていないコーヒーだといやらしさだけが目立ってしまい絶対に美味しく感じない。
冷めても美味しいコーヒーは美味しいコーヒーだ。

美味しいコーヒーは味のうつろいを堪能できると思います。

 

No tags for this post.