コーヒーをこだわって淹れるのであれば、最後に抽出したコーヒー液を飲ます器にもこだわりたい。
これから述べることは、今までコーヒー屋の店主が言ってきていることをもう一度述べることになるので目新しいことはないかもしれない。
コーヒーの器について重要視すべき点はカップの薄さだ。
唇がカップに当たるときに薄口の時のほうが気持ちが良いように思う。
まずカップを選ぶときはこの点に注意してほしい。
ぼてっとした厚口の器でコーヒーを出す自家焙煎店のコーヒー屋は少数派であろう。
それでも厚口のカップが好みの方もいるとは思うが、すっと唇になじむのは薄口のカップだろう。
当店のコーヒーを飲ます普通のカップとデミタスカップはやはり薄口にしてある。
またコーヒーの器を選択するときには液体の容量もやっぱり気を使ったほうがよい。
当店のコーヒーでは通常の濃度で120ccを抽出。濃口で50ccを抽出する。
この抽出される液体の容量からカップもえらぶ。
カップの大きさがおおきいから、それにあわせてコーヒーを出すというのはなげやりだろう。
当店では「普通の濃さ」を抽出するのに、120ccとしている。
ペーパー抽出でもしっかりとコクをだしているし、ネル抽出ではもっとしっかりするので120ccあたりが少なからず多からずという量だ。
150ccだと少し多めに思う。
この120cc入るカップというのが曲者で、なかなかない。
薄口でいいカップがあったと思ったら150ccぐらいはいってしまうというもの。
150ccはいるカップは当たり前で、マグカップともなると200ccから300ccぐらいまで入る。
しゃばしゃばした薄いコーヒーやカフェオレを飲むには適しているかもしれないが、しっかりと淹れたコーヒーを飲むのであれば濃度から飲みたい量の多さがおのずと決まってくるであろう。
またカップ自体の形状にも気を使いたい。
これは当店のコーヒーにのみあてはまるかも知れないが、
コーヒーは立ち上る香りを空気中に拡散させて飲むというよりは、口に含んだときに口内に広がる香りを楽しむほうが強いとおもう。
もちろん自分でもカップから立ち上る香りを楽しんでから飲むが、口内に広がる香りはそれ以上の良さがある。
その為ティーカップのように大きく広口の器ではなく、どちらかというと円筒形が理想的だ。
ワインのテースティング用のチューリップ型に口をしぼませて香りを収束させるカップもあるがそれでもよいだろうとおもう。
コーヒーを飲む器で気を使うのは
1、カップの薄さ(薄口が良い)
2、容量(自分の好みの量)
3、形状(あまり口が広くないもの)
を選択している。