第二十三回 エスプレッソも変革?

今回はドリップコーヒーではなくてエスプレッソについて書いていきます。
エスプレッソは最近知名度は上がり名前を言っても通じるようになりましたが、いわゆるイタリアやフランスで飲まれる濃厚なコーヒーをさします。

ドリップで濃厚に抽出する場合と違って、一般的にエスプレッソでは油分がコーヒーに溶け込んでいる。(油分が乳化した状態)
それで、ドリップ式のコーヒーよりも濃厚な味わいが楽しめる。
当店では50cc抽出(デミタス)で濃厚なコーヒーが楽しめるが、エスプレッソとはまた趣が違う。

エスプレッソ抽出ではコーヒー豆をパウダー状に粉砕をする。
そして蒸気圧で圧力をかけ、30ccのエキスを抽出する。
その際にコーヒーの油分溶け出し、独特で濃厚な液体を作り出す。
ドリップで抽出する場合は、自然に滴下させるのでそういうことは起こらない。
むしろ水にコーヒーの成分が多く出ている状況だ。
こうしたことで、少量の濃いコーヒーでも大きな違いが起こる。

当店のネルドリップの50cc抽出では浅煎りの豆から深煎りの豆まで様々なものを試せるが、エスプレッソの世界ではどうも深煎りめのコーヒーを使用することがほとんど。
いわゆる、苦味と香ばしさの世界である。

そのエスプレッソの世界にも最近変革が起こり始めており、先日もこのコラムで書いた「フルーティー」というキーワードが認識され始めているらしい。
エスプレッソは苦くて濃いものだと考えていたが、濃縮されたフルーティーなコーヒーが出てきたらそれは素晴らしい。
エスプレッソで酸味を感じるものは少ないかなと思うが、最近はどうも苦味一辺倒でもないらしい。
エスプレッソにも「フルーティー」の波が起こりつつあるらしい。